中尾高原、中尾温泉郷

[雪解け、5月の中尾温泉郷]

中尾温泉郷は奥飛騨温泉郷・新穂高温泉にある高原の温泉地。
焼岳の西側斜面の麓、蒲田川左岸を上った静かな樹林帯にある。

焼岳・中尾峠(旧中尾峠も同様)から数時間、歩きやすい登山道を下れば、中尾高原に出る。


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(場所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷中尾)

アルプスの香炉と呼ばれる焼岳火山の地熱で湧き出る高温の温泉が魅力。
アルプスの山々に囲まれた大自然の眺めは秀逸。

夏の北アルプス登山のベースとして、多くの山にアプローチできる。

ロープウェイを利用した西穂高岳、奥穂高岳方面、焼岳往復のほか焼岳から上高地・中ノ湯を絡めたコース、また、笠ヶ岳・錫杖岳方面を周遊するベースとしても利用できる。

中尾は飛騨と信州を最短で結ぶ鎌倉街道の起点として古くから知られている。中尾-中尾峠-上高地-蝶ガ岳-大滝山-冷沢、あるいは、中尾-中尾峠-上高地-徳本峠-島々谷(島々尾根)-島々の二つのコースがあった。前者は江戸時代に槍ヶ岳を開山した播隆上人が安曇側から開拓したコースだが、実際に利用されたのは20年程度だった。とはいえ、もちろん今でもこのコースを歩くことができる。
一度、飛騨から信州へ、あるいは信州から飛騨へと、山の古道を歩いてみてはどうだろう。

登山道は毎年、地元地元の方の尽力により、草刈りなどが行われ、整備されている。
また、登山道途中にある「秀綱神社」をとても大切に保存されている。
焼岳への道を維持するために尽力されている中尾・飛騨のみなさんに感謝。

登山をしなくても、新穂高ロープウェイで西穂高の稜線近くまで一気に赴くこともできる。

冬は「中尾かまくら祭」も開催され、通年にわたり楽しむことができる。

宿泊施設の数は限られていて、リピーターも多いことから、シーズン最盛期は早めに予約しておかないと、いっぱいになってしまうので注意が必要。

食事したいな、という方は、バス停から少し登ったところに軽食喫茶「のんき村」(レポート、GORINOSUさん)がある。
内野酒店さんが経営していて、ここで奥飛騨の地ビールも楽しめる(管理人は5回以上はお世話になっているかもしれません⋯ウィンナー焼きもおいしいです)。

詳しい観光情報は、

などを参照。

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中尾高原、中尾温泉郷 photoアルバム

中尾高原から見た焼岳(5月)

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中尾高原から見た夏の錫杖岳

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旅館・焼乃湯の玄関

旅館・焼乃湯の玄関

中尾温泉郷・焼乃湯の露天風呂(2000年頃)

中尾温泉郷・焼乃湯の露天風呂(2000年頃)

中尾高原の奥にある白山神社

中尾高原の奥にある白山神社

中尾・白山神社鳥居

中尾・白山神社鳥居

「活火山、硫黄(焼)岳の岳稜から流れる泉(足洗)、曽傳(外)の両谷は中尾台地を形成した。集落はこの台地に発達し鎮座する産土神も旧道科乃坂とともに長い歴史を誇るものである。祭神は、白山権現宮即ち白山比咩大神で氏子の崇敬の的となっている。古来境内の除地は八畝十五歩、例大祭も笠、錫杖岳が紅葉の十月二日である。天下不一の光景と激賞される自然と一体の祭り行列は見事である。(中尾町内会)」(説明板より)

静かな中尾白山神社。散歩にちょうどよい

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信州に通じる鎌倉街道の起点としての中尾

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中尾峠を越える鎌倉街道起点の地蔵

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飛騨と信州を結ぶ道から錫杖岳を望む

飛騨と信州を結ぶ道から錫杖岳を望む

「 中尾峠は科乃峠とも称され、古くから飛騨と信濃を結ぶ要衝であった。鎌倉と各地を結ぶ「鎌倉街道」も、また長野の善光寺参りの道もこの峠を通ったといわれる。
 この峠は、焼岳の爆発その他で通行できない時期もあったが、江戸時代末には、北陸・飛騨と信州を結ぶ最短の街道として「飛騨新道」が切り開かれ、中尾村の麓の蒲田に中尾口番所を設置、口役銀の徴収と交通の便を図った。
 このお堂の石仏は、江戸時代の前期の作で、道中の安全や村人の生活の支えとして、厚い信仰と歴史が刻み込まれている仏像である。」
(中尾区 上宝村教育委員会)